~ 縄文の女神と若鮎の里 ~
舟形町(ふながたまち)は、山形県の北東部で最上郡の南端に位置し、南北に6.5km、東西に27.4kmと南北に狭く、東西に細長い地形です。
町の中央を清流小国川が流れ、田畑を潤しながら山形県の母なる川・最上川へと合流します。 春から秋にかけては、山や川の恵みにあふれ、また、冬は町全体が雪に覆われ大地にひとときの休息を与えます。水・土・雪・太陽の光が育む肥沃な大地で育てられた農産物は格別です。
清流小国川は、田畑を潤すだけでなく香り高い鮎をも育て、その鮎を求めて全国から多くの釣り人が訪れます。その小国川のほとりから約4,500年前の土偶、国宝「縄文の女神」が出土しました。 その時代からこの川は、我々の先人たちの豊かな生活を育んできた大切な財産であります。 この舟形町にあるたくさんの恵みをみなさまにお届けいたします。
考古学史上貴重な発見
平成4年6月から尾花沢新庄道路の建設ルートにかかる奥羽線舟形駅の西300mの小国川左岸に縄文時代中期とみられる集落跡の発掘調査が行われ、同年8月4日から6日にかけ、調査区内の落ち込み遺構の直径2.5m程、地下1mの範囲から左足、腰、頭、胴、右足など5つに割れた土偶が相次ぎ出土し、復元を進めた結果、45cmと日本最大の土偶であることが分かりました。
平成24年9月6日国宝に指定
「縄文時代の土偶造形のひとつの到達点を示す優品として代表的な資料であり、学術的価値が極めて高い」という理由から縄文の女神は、発掘から約20年が経過した平成24年9月6日、国宝に指定されました。まさに名実ともに舟形町・山形県の宝であり、国の宝となりました。
縄文の女神データ
出土地:山形県最上郡舟形町舟形字西ノ前西ノ前遺跡(集落跡)
年代:縄文時代中期(約4,500年前)
高さ:45cm
肩幅:約17cm(16.8cm)
腹厚:約7cm
股下脚長:約15cm
重さ:3.155kg (復元重量)
平成10年国指定重要文化財指定平成24年国宝指定